相撲界には兄弟で入門し、共に頑張っている力士もたくさんいます!
有名なところでは、横綱の若乃花と横綱貴乃花などは、若乃花は世間でもお兄ちゃんという愛称で呼ばれるほど、よく名の知れた兄弟力士でした。
でも、2人は共に二子山部屋に入門したので、同じ部屋だったわけですね。
相撲界の中には、兄弟で入門しながらも、違う部屋に所属していることもあるんです!
その場合、兄弟の対決はあるのでしょうか?
今回は、違う部屋に所属する兄弟力士にまつわるお話しを、ご紹介していきたいと思います!
違う相撲部屋に所属している兄弟は本場所で対戦するの?
出典:日本相撲協会
相撲の本場所での取組は、同部屋の力士同士の割りは組まれないので、当然のことながら違う部屋の力士との割りが組まれることになります。
しかし、所属する部屋は違う兄弟の場合は、どうなんでしょうか?
実は兄弟の場合も、内規があって本割では部屋が違う場合でも取組は組ませないということになっているんです。
また、平成21年3月場所からは、4親等以内の力士同士も本場所では取組を組ませないことになりました。
兄弟だけだった内規を4親等にまで広げた理由は、はっきりと説明があった訳では無いのでこれは私の考えなのですが、ちょうどその時期は、モンゴル人力士が多数台頭してきていたんですね。
モンゴル人力士は、異国の地での仲間意識が強かったので、家族同士も親しく交流を取り合っていたという背景から、親族関係が生じた時のことを考慮したのかな?っと思うのですが。
実際、平成20年10月に十両の白馬(モンゴル)は、幕内の時天空(モンゴル)の妹と結婚し、また、平成23年7月には幕内の翔天狼(モンゴル)が、幕内の旭天鵬(モンゴル)の妹と結婚したため、共に親族関係となったため、結婚以降は、それぞれの力士同士の取組は組まれなくなったんですよ!
やはり違う部屋でも、血縁のある者や親族になった者同士は、お互いに情が入り、真剣勝負ができないであろうという前提なのでしょうね。
無気力相撲を疑われるような割りは作らないという考えに基づいて、そういうルールになっているのでしょう。
これは、同部屋の力士同士が対戦しないのと同じ理由ですね。
違う部屋の兄弟の対戦が本場所で見られるのは、同部屋の力士同士と同じく、優勝決定戦の時だけということになります!
↓同部屋の力士同士の取組が組まれない聞けば納得の理由はこちら
なぜ大相撲では同部屋の取組は禁止なの?聞けば納得の理由と例外について
今までに違う相撲部屋に所属した兄弟力士はどのくらいいるの?
出典:時事通信社
現在も違う部屋に所属して兄弟とも頑張っている力士はいるんですよ!
兄弟2人とも現役のところもありますし、1人だけ現役で、片方の力士はやめてしまったという兄弟もいます。
過去にも、違う部屋に所属していた兄弟力士は何組かいるんですよ。
合わせてご紹介しますね!
※上の四股名が兄、下が弟。カッコ内は部屋名。
赤太字は現役力士。黒太字は関取。(平成30年7月現在)
2人ともに関取になった兄弟
- 初代・若乃花(二所ノ関):横綱
- 初代・貴ノ花(花籠):大関
※この2人は現役の時代は重なっていません。
- 北 桜(北の湖):幕内
- 豊 桜(陸奥):幕内
- 露 鵬(大嶽):小結
- 白露山(北の湖):幕内
- 英乃海(木瀬):幕内
- 翔 猿(追手風):十両
片方が関取になった兄弟
- 北天佑(三保ヶ関):大関
- 富士昇(九重)
- 黒 海(追手風):幕内
- 司 海(入間川)
- 髙 力(出羽海)
- 玉飛鳥(片男波):幕内
2人とも関取になっていない兄弟
- 羅 王(立浪)
- 爆羅騎(式秀)
- 安冨(安治川)
- 春日国(中川)
- 太 源(陸奥)
- 瞬 迅(錣山)
- 鶴乃湖(高田川)
- 水戸豊(錦戸)
現在、違う部屋の兄弟でともに関取で頑張っているのは、英乃海(木瀬)と翔猿(追手風)ですね!
兄:英乃海(木瀬)
出典:日刊スポーツ
弟:翔猿(追手風)
出典:サンケイ新聞
この兄弟、あんまり顔が似ていないんですよね~笑
兄の英乃海は弟の翔猿が十両に昇進した時には、「おめでとう!これからは兄弟としてでは無く、ライバルとして頑張ろう!」と、エールを送っていました。
部屋は違いますが、時々は一緒に食事に出かけたりする仲のいい兄弟です!
まとめ
兄弟の場合は、違う部屋であっても本場所の取組は組まれないんですね。
やはり個人戦の勝負事ですから、もし対戦するというルールだったら、部屋は違ったとしても、勝ち越しや負け越し、昇進や陥落の時に対戦することになったら、心境は複雑になってしまいますよね。
そういったことから、最初からルールとして取組は組まないんですね。
部屋は違って、別々のところで頑張っていても、かえってお互いの存在は気になるでしょうし、励みにもなるでしょうね!