大相撲の長い歴史の中には、それぞれの時代を彩ってきた強い力士がいました。
相撲の数ある記録の中でも、やはり一番注目され、華があるのは、連勝記録ですね!
皆さんの記憶に新しいところだと、横綱の白鵬や、もう一時代前の千代の富士の連勝は、相撲ファンならずとも大きな関心事になりましたね!
今回は、そんな連勝記録を江戸時代までさかのぼり見てみました!
そうしたところ、連勝記録の中にとても不思議な驚きの記録が見つかったんです!
それを是非皆さんに、ご紹介していきたいと思います!
江戸時代から明治・大正・昭和・平成までの連勝記録ランキング!
江戸時代以降の連勝記録ランキングをご紹介します!
長い歴史の中で、過去に40連勝以上を上げた力士は9人います。
- 1位:双葉山 69
- 2位:谷風 63・43
- 白鵬 63・43
- 4位:梅ケ谷 58
- 5位:太刀山 56・43
- 6位:千代の富士 53
- 7位:大鵬 45
- 8位:雷電(為) 44・43
- 9位:雷電(震) 43
※ 谷風・太刀山・雷電(為)は、引き分け、預かり、休場などを含んだ時代の記録です。
ご覧の通り、上記の中の4人、谷風・白鵬・太刀山・雷電(為)は、40連勝以上を複数回記録していますね。
しかし、何か気づかれたことはありませんか?
そうなんです、連勝記録の内ひとつは、4人とも連勝が「43」で止まっていますよね?
- 谷風は63連勝を上げた4年後(1786年)に43で止まる。
- 白鵬は63連勝を上げた3年後(2013年)に43で止まる。
- 太刀山は56連勝を上げる4年前(1912年)に43で止まる。
- 雷電(為)は44連勝を上げる2年前(1797年)に43で止まる。
250年余りの歴史の中で、4人しか達成していない40連勝以上2回の記録の中で、ひとつの記録は、全員「43連勝」で止まっているという不思議な記録。
大相撲界の「43の呪いの数字」として残されているんです!
本当に不思議ですよね。
ちなみに、太刀山は43連勝で敗れた翌日から56連勝を上げているので、あわよくば、100連勝の記録を後世に残すところでした。
この中で現役横綱は白鵬1人ですが、この歴史的な記録の中に名を連ねているのですから、私たちは歴史上の人物と同じ時代に生きて、その記録を見たという、貴重な経験をしたと言えますね!
ちなみに、白鵬の63連勝を止めたのも、43連勝を止めたのも、現在の横綱・稀勢の里です。
稀勢の里が平幕時代と大関時代に、それぞれストッパーとなり、自身も以降、横綱になりました。
昭和以降の連勝記録ランキング!
出典:学習研究社「大相撲名鑑」
昭和以降の連勝記録には、引き分け、預かり、休場は含まれていないものです。
- 1位:双葉山 69(安藝ノ海)
- 2位:白鵬 63(稀勢の里)
- 3位:千代の富士 53(大乃国)
- 4位:大鵬 45(戸田)
- 5位:白鵬 43(稀勢の里)
- 6位:双葉山 36(松ノ里)
- 白鵬 36(照ノ富士)
- 8位:朝青龍 35(北勝力)
- 9位:大鵬 34(前田川)
- 大鵬 34(浅瀬川)
※ カッコ( )の中の四股名は連勝を止めた力士。
昭和に入ってからの記録1位の双葉山は、昭和14年1月場所の4日目に安藝ノ海に敗れて、連勝が69でストップしました。
それ以降、ついに白鵬が双葉山の記録をやぶるのかと思われましたが、白鵬は平成22年11月場所の2日目に稀勢の里に敗れ、連勝は63でストップしました。
ですから、昭和の初めに記録された69連勝は、未だ破られていないということですね。
双葉山は69連勝で止まった日、その日の夜に、知人に宛て「イマダモッケイタリエズ」(未だ木鶏足りえず)と電報を打っています。
木鶏というのは、木彫りの鶏のようにすべてのことに動じない闘鶏のことを指しています。
何が起こっても心が動じないことを表す故事に由来した言葉を引用し、双葉山が「まだ自分は木鶏の域に到達していなかった」ということを伝えた電報だったと言われています。
白鵬は63連勝で止まった日、取組後、仕度部屋で「これが負けか」とつぶやきました。
しかし、翌日からも崩れることなく、その場所は14勝1敗で、5場所連続17回目の優勝を果たしました。
その精神力はすごいですよね!
まとめ
いつの時代も強い力士が連勝を続けるのを見るのは、胸躍り、興奮しますね!
連勝を続ける力士がいて、それを誰が止めるのか?
対戦する力士も自分がストッパーになる!と、皆、目の色を変えてぶつかっていくんです。
今回は、昭和以降の連勝ランキングだけでなく、江戸時代から250年の歴史をさかのぼっての、連勝ランキングもお届けしました!
次にこのランキングに名前が載る力士は誰になるのでしょうか?
楽しみですね!