大相撲の小兵で業師として人気の宇良。
平成29年7月場所で右膝を怪我をしたことをきっかけに、その後9月場所に出場をするも、さらに怪我を悪化させ休場が続くことになりました。
同年11月場所後に手術を行い、平成30年に入ってからも長期戦線離脱を余儀なくされてきました。
当初は平成30年7月場所あたりでの復帰を目指していましたが、未だ回復途上ということで、7月場所の出場を断念することになりましたね。
ファンとしてはとても残念だと思いますし、「いつになったら宇良は復帰できるの?」って気になってしまうところだと思います。
6場所連続休場となった宇良の、現在の怪我の状態はどうなんでしょうか?
怪我の経緯と現在の状況をご説明していきます。
【追記】
6場所連続休場中だった宇良が平成30年9月場所に出場することになりました!
長期の休場で番付は三段目91枚目まで下がってしまいましたが、じっくりとリハビリとトレーニングを続け、ようやく土俵に帰ってきました!
【速報!】平成31年1月場所 宇良の成績、怪我の状態と相撲内容は?
(近況追記)
宇良は2月20日に大阪市内の病院で右膝の再手術を行いました。
平成29年11月場所で負傷した際と同様、腱の再腱手術を行いました。
3月13日に退院後は、東京に戻り治療とリハビリをする予定です。
師匠は「宇良は前向きで、もう一回幕内に戻るために休ませる。病院の先生は『手術はバッチリ』と言っていた」と話していました。
土俵に再び帰ってきてくれるのを待ちたいと思います!
(お知らせ)
宇良は十日目の五番相撲で怪我を負い、1月場所の残りの取組を休場することになりました。
怪我の診断は『右膝前十字靭帯断裂』で、前回の怪我と同じところです。
懸命にリハビリを続けて来て、昨年の9月から土俵に復活し、ようやくここまで番付を戻してきたところだったのに、本当に残念でなりません。
相撲の神様は、なぜ宇良にこんな試練を与えるのかと…
宇良には心折れることなく、また土俵に戻って来てくれることを、願わずにはいられません!
また、近況等わかりましたら、こちらでお伝えしていきたいと思います。
<十日目>五番相撲 ●宇良ー豊昇龍〇(1月22日現在2勝3敗)
宇良は低い体勢で豊昇龍のふところにもぐりこみ、右差し、体を密着して一気に前に寄って出る。
しかし豊昇龍は下がりながら右足を宇良の左足に掛け体を開き投げると、たまらず宇良は先に土俵に落ちた。
宇良は取組後、怪我をしていた右膝を再び痛めた様子で、自力では歩けず、車椅子で花道を下がって行った。
最後投げられた時、右足一本で踏ん張った時に痛めたのか?心配だ。
今後の出場が危ぶまれる。
<八日目>四番相撲 ●宇良ー海龍〇(1月20日現在2勝2敗)
立ち合い低く潜り込むように立ち上がる、海龍は宇良をふところの中に入れないように、回転の速い突き押しを見せ応戦。
潜り込みたい宇良、それを避けようと突き続ける海龍、宇良は海龍の右からの突きに、左へ回り込もうとした瞬間、腰が入り左ひざから崩れ落ちた。
<六日目>三番相撲 〇宇良ー北はり磨●(1月18日現在2勝1敗)
宇良はいつもの様に低く頭を下げ潜り込もうと立ち上がるが、北はり磨に下から突き上げられ、体を起こされると土俵際まで突き放される。
宇良はとっさに相手の首元を叩き、土俵際ギリギリのところで残って辛勝!
勝負には勝ったが、立ち合いから相手のふところに入れず相撲内容では負けていたが、とっさの判断で勝ち星を拾った。
<三日目>二番相撲 ●宇良ー千代栄〇(1月15日現在1勝1敗)
立ち合い、いつものように潜り込もうと低く立つが、千代栄の突きを受け続けなかなか懐へ入れない。
距離を置こうと、下がりながら叩きを仕掛けるが空振りで体勢を崩したところ、千代栄の右からの突きが顔に入り、右膝から崩れた。
千代栄が宇良を中に入れないように、良く見て突っ張っていた。
<二日目>一番相撲 〇宇良ー貴健斗●(1月14日現在1勝0敗)
先場所全勝優勝で番付を大きく幕下23枚目まで上げて、今年最初の相撲。
土俵への呼び上げの時から、館内からは大きな拍手と声援が飛ぶ。
体も少しふっくらとひと回り大きくなっている感じ。
立ち合い、一瞬遅く後の先で立ち上がると低く頭を下げ潜り込み、相手の右足を狙って抱え上げる。
相手が体勢を崩すところを、一気に左を差し体を寄せ、最後は押し出した。
宇良らしい低さとスピードの見られた相撲だった。
取組後、宇良は「下から行こうと思っていました。うまく反応して取り組めたかなと思う。緊張?もうそんなにないです。ほど良い感じですかね。ここまできたら、緊張なんかしてられません。思い切って自分の相撲を取ることだけです」
と話しました。
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↓宇良の近況【平成30年11月場所】の戦績まとめ!はこちら!
↓宇良の近況【平成30年9月場所】の戦績まとめ!はこちら!
小兵力士で人気の宇良、膝の怪我の経緯と現在の状況は?
出典:サンケイスポーツ
平成29年9月場所の途中休場を皮切りに、6場所連続の休場。
まずは、どのような怪我だったのか?その経緯をご説明します。
- 平成29年7月【前頭4】7-8 右膝負傷
- 平成29年9月【前頭4】1-2-12 左膝負傷(途中休場)
- 平成29年9月 左手甲手術
- 平成29年11月【前頭16】全休 右膝前十字靭帯損傷・左膝半月板損傷により場所後に両膝の手術
- 平成30年1月【十両11】全休 ようやく歩けるようになり歩行からリハビリ開始
- 平成30年3月【幕下10】全休
- 平成30年5月【幕下50】全休
- 平成30年7月【三段目30】全休
- 平成30年9月【三段目91】6-1
- 平成30年11月【三段目33】7-0 三段目優勝
- 平成31年1月【幕下23】2-3-2休 右膝前十字靭帯損傷
- 平成31年3月【幕下36】全休
このような経緯で怪我をしてしまいました。
ここからは、宇良が連続休場することとなった、右膝前十字靭帯損傷と左膝半月板損傷をした状況についてご説明していきましょう。
平成29年7月場所 10日目 髙安戦の取組で右膝を負傷
宇良は低い体勢から髙安の足をつかんだり、次々と技を繰り出し、土俵上を駆け回りますが、最後は髙安につかまり、首投げで敗れました。約34秒に渡る熱戦でした。
この取組で右膝を負傷。しかし、宇良は相撲が取れる状態と判断しこの場所は千秋楽まで取り続けました。
7月場所後に行われる夏巡業は、初めに参加するも膝の痛みで途中から休場し、治療に専念しました。
平成29年9月場所 2日目 貴景勝戦の取組で痛めていた右膝を悪化
出典:朝日新聞
立ち合いから貴景勝に攻め込まれ突き倒しに敗れる。約3秒の相撲。
土俵際粘った際に、7月に痛めていた右膝をさらに痛め、自力歩行がむずかしく花道を車椅子で下がり、翌日から休場となりました。
9月場所後からの秋巡業は休場。
11月場所の出場に向け、手術は回避し治療とトレーニングを続けました。
平成29年11月場所前の稽古場で右膝をさらに悪化
11月場所の出場に向け福岡入りしましたが、場所前の稽古場で、痛めていた右膝をさらに痛め、左膝にも違和感を覚え、場所出場を断念。11月場所を初日から休場することになりました。
休場の際提出された診断書は、「右膝前十字靭帯損傷、左膝半月板損傷で手術的治療及びリハビリ治療を含め約3カ月の休業加療を必要とする」との内容でした。
平成29年11月場所後についに両膝の手術
7月場所中に痛めた右膝は治療をしながら、だましだまし相撲を取り続けてきました。
しかし、度重なる悪化で、このままでは相撲を取ることはむずかしいと判断し、11月場所休場の際に提出された診断書の通り、手術に踏み切ることにしました。
右膝前十字靭帯損傷、左膝半月板損傷とはどのような怪我なのか?
前十字靭帯損傷(ぜんじゅうじじんたいそんしょう)
前十字靭帯というのは膝関節の中にある靭帯です。
足を強く地面に着地させたときなどに、その靭帯が傷つき、膝がガクッと外れるような感じになったり、膝が腫れてきたり、曲げ伸ばしが出来なくなったりする症状のことです。
靭帯を痛めたときは、あまり動かさないようにして治療をすれば、3~4週間で、痛みはおさまり日常の生活はすることが出来るようになります。
しかし、十字靭帯に損傷があるままスポーツなどを続けると、痛みの症状が出てくるため、手術をして断裂した靭帯を再建するということをしていきます。
半月板損傷(はんげつばんそんしょう)
半月板は膝関節にある三日月(C形)形をした軟骨に似た組織で、膝関節の安定や滑らかな動きを助ける、重要な役割をしています。
靭帯同様に、膝に大きな荷重がかかったりしたときに傷ついたりして、痛みや、膝の引っ掛かりを感じたりします。
スポーツ外傷では比較的多い損傷です。
半月板には血行が無いため、損傷した箇所は自然治癒しないので、痛みを取るには、半月板のめくれた部分を切除するなどの手術が必要になります。
平成30年、術後の宇良の膝の怪我の状態と近況は?
手術後、平成30年1月に入りようやく歩けるようになり、ウオーキングなどからリハビリを開始しました。
膝のトレーニングが出来ない間は、上半身の筋力トレーニングに励み、徐々に膝の痛みを感じなくなってからは、下半身のトレーニングも始めました。
5月30日に木瀬部屋で行われた、同部屋で弟弟子の美ノ海の新十両昇進の記者会見の時には、美ノ海と一緒に久しぶりに元気な姿を見ることができました。
出典:日刊スポーツ
その時の宇良は、体は肩幅が見た目にも広くなり、胸筋も厚くふっくらとしたような感じがし、トレーニングの充実ぶりがうかがえました。
宇良は「休んでいる間、普段、今までできなかったことができているので、今がすごく楽しい。リハビリやトレーニングとか、色々とサポートしてもらってやっています。膝がついてくれば前より強くなると思う」
と、復活に向け自信をのぞかせていました。
師匠はその時は、「(宇良は)体も気持ちも落ちてはいない。でも9割方治ってからじゃないと、土俵での稽古はさせないよ」と話していました。
6月に名古屋に入ってからも、土俵まわりでの基本運動はするものの、土俵で相撲を取る稽古は見られないようでした。
宇良は出場の時期に関し、「いつでも行きたい気持ちはあるけど、抑えないといけない」
と、はやる気持ちを抑え、稽古場で相撲が取れるように回復するまでは、復帰を焦らず休場を決めている様子でした。
長期の休場に7月場所の番付は三段目まで下がり、一時は落ち込んだ時期もあったようですが、今は怪我の完治をするべく、吹っ切れた様子で笑顔も多かったです!
力士で膝をケガする人は多いですが、リハビリもトレーニングも、本当に大変なんです。
もう、土俵には戻れないんじゃないか?って不安になる気持ちときっと戦っていると思います。
7月場所の休場で番付はさらに下がってしまいますが、怪我さえ治れば地力のある力士ですから、復活を心から願っています!
【追記】
平成29年9月の途中休場から6場所連続休場中だった宇良が、平成30年9月場所に出場することになりました!
11月に手術以降、病院に通い続け1日約2時間のリハビリ、トレーニングを続けてきました。
定期的に検査を行い、最初は歩行から、膝の状態に合わせながら徐々に負荷をかけるようなトレーニングが出来るようになっていきました。
8月中旬からは約10ヵ月ぶりに土俵での稽古を再開しました!
まだ膝の状態を意識しながらですが、体を低く構えて前に攻める動きの良さが戻ってきている感じがしました。
本人は回復の手応えを感じている様子なのですが、
医師は、「不意な動きやたまたま膝に強い衝撃がかかったりすると、まだ靭帯はどうなるかわからないので無理はしない方がいい」という見解のようでした。
久しぶりに土俵に帰ってこられて、思いっきり相撲を取りたい気持ちがあると思うので、きっと歯がゆい思いもあるのでしょうね。
宇良は、「怪我をしてる認識で緊張感を持って相撲を取らないといけない。まだ完璧にできるわけじゃない。そこは徐々にレベルを上げながらやっていきたい。地道に今出来ることをやるしかない」
と、はやる気持ちを抑えながら相撲を取っている様でした。
「応援してくれいる人の期待に応えられるように頑張って行きたい!」
と前向きな気持ちも話していました!
約1年ぶりの本場所での相撲は、番付は下がっているとはいえ、怖さや相撲勘など不安な要素がたくさんあると思います。
しかしファンは、宇良がまた土俵に戻ってきてくれたことだけでも本当に嬉しいと思います!
これからまた焦らずゆっくりじっくりと番付を上がっていって、宇良の魅力的な相撲を見せてもらいたいと思います!
まだ幕内在位5場所の宇良が、なぜこんなに人気があるのか?そのアクロバティックな凄い相撲とは?
出典:デイリースポーツ
【プロフィール概略】
- 四股名:宇良(うら)
- 本 名:宇良 和輝(うら・かずき)
- 生年月日:平成4年6月22日(26才)
- 出身地:大阪市寝屋川市
- 身 長:172㎝
- 体 重:135㎏
- 所属部屋:木瀬部屋
- 4才の時、相撲を始める。
- 小学校に入り、相撲と並行してレスリングも始める。
- 中学時代はレスリング中心に活動。
- 高校時代は相撲部に所属するも主だった活躍はなし。
- 関西学院大学相撲部で、1年の時全国学生相撲個人体重別選手権65㎏未満級優勝。4年の時、無差別級3位。
身長172㎝・体重135㎏の体格は、力士としてはかなり小柄です。
しかし、その小柄な体を生かした人並み外れた運動神経から繰り広げられる取組は、相撲の決り手ではめったに見ることのできない、「反り技」の名手として、大学時代から名をとどろかせていました。
出典:YouTube
相撲界入りしてからも、宇良の相撲のおもしろさに魅かれ、人気は急上昇!
入門からわずか1年あまりという早さで、十両に昇進しました。
華麗な反り技、「居反り」や十両以上の取組としては初の決り手となった、「たすき反り」も見せました。
出典:YouTube
平成29年3月場所に新入幕。
同年7月場所では、初めて横綱・日馬富士と対戦し「とったり」で、見事に初金星を上げ、取組後のインタビューでは大粒の涙を流し喜んでいました。
出典:YouTube
宇良の相撲は、考えられないようなことが目の前で起こり、思わず「うおぉぉーーっ!」と叫んでしまうことがしばしばなんです!
こんなおもしろい、魅せる相撲を取れる力士はめったにいないので、宇良が人気があるのがわかる気がしますね!
【相撲界での主な履歴】
- 大相撲界、木瀬部屋入門
- 平成27年3月場所 初土俵
- 平成28年5月場所 新十両
- 平成29年3月場所 新入幕
- 平成29年7月場所 初金星(横綱・日馬富士戦)
まとめ
痛めた膝を温存しながら相撲を取り続けることもできたかもしれません。
しかし宇良は長期休場を覚悟して、両膝の手術に踏み切りました。
現在、大関に昇進した栃ノ心も、膝を手術して一度幕下まで番付を下げましたが見事に復活し、幕内優勝、大関昇進まで果たしたということもあります。
宇良も番付は下がってしまいましたが、地力のある力士なので、怪我がよくなれば、また元気な相撲で館内を沸かせてくれると思います。
宇良はこれから相撲人気を支えていくキーマンの一人だと思っています!