大相撲の幕内最重量力士の逸ノ城。
現在、その巨漢を武器に、左上手を取ったら誰にも負けないほどの強さを持っています！
しかし、この体重は逸ノ城にとっては武器でもあり、また悩みの種でもあるのです。
それはどうしてなのでしょうか？
逸ノ城と体重との、そのあくなき戦いをお話ししていきますね！
幕内最重量の逸ノ城は、子供時代をモンゴルの遊牧民として育った！
逸ノ城がどのような経緯で相撲界に入ってきたのかを、初めに少しお話ししますね！
逸ノ城はモンゴルのアルハンガイ県というところの生まれで、遊牧民として育ちました。
馬に乗ったり、川に水を汲みに行ったり、狼の吠える声におびえたり、本当にモンゴルの自然あふれる大地で伸び伸びと育ったんですね！
子どもの頃からモンゴル相撲をやっていたのですが、平成22年４月に鳥取城北高校の相撲部の監督に誘われて、日本に留学することになりました。
高校相撲部での活躍も素晴らしく５冠を達成しましたが、卒業後は鳥取県体育協会に所属して母校のコーチをしていました。
平成25年９月の全国実業団相撲選手権で個人優勝を飾り、実業団横綱となり、幕下15枚目格付出しの資格を得たことで、相撲界へ入門することになりました！
逸ノ城は相撲界デビューの時から怪物だった！脅威の太ももの太さは？
出典：サンケイスポーツ
平成26年１月に相撲界にデビューするやいなや、その怪物ぶりには本当に驚かされました！
入門してからわずか２場所で十両昇進！関取になってしまったのです！
十両昇進の時は、身長192㎝、体重180㎏でした。
その当時からまわりの力士よりずば抜けて大きく、何より下半身がどっしりとしていました。
現在は太もも周りは、なんと106㎝もあるんですよ！
成人男性の胴回りがだいたい平均85㎝くらいと考えると、逸ノ城は足の付け根から男性２人分の胴体が出ているような感じですよね？
すごくないですか？
始めて逸ノ城を見た時の、太ももの太さにビックリした感じは今でも覚えています。
十両に上がっても勢いは止まらず、上がった場所で十両優勝！
十両を２場所で通過すると、平成26年９月にはついに幕内に昇進してしまいました！
入幕の時の体重は186㎏となり、更に大きくなっていきました。
新入幕の９月は逸ノ城フィーバーを巻き起こします！
10日目まで１敗だった逸ノ城は、11日目に大関・稀勢の里、12日目に大関・豪栄道を立て続けに破り、新入幕ながら13日目にはついに横綱・鶴竜との対戦が組まれ、なんと、鶴竜にも勝ってしまったのです！
新入幕力士が横綱を倒して金星を上げるのは、41年ぶりの出来事でした！
入門してから５場所目での大関、横綱戦は史上最速、新入幕の力士が横綱と２人の大関に勝ったのは史上初の出来事だったんです！
まだ逸ノ城は、マゲも結えていない時ですから、本当に驚きでした。
この場所を13勝２敗で終え、殊勲賞と敢闘賞も受賞しました。
この星で番付を一気に上げ、翌11月場所は新三役（西関脇）に昇進してしまい、向かうところ敵なし、このまま一気に大関にまで駆け上がって行ってしまうのではないか？というくらいの勢いだったんです！
しかし、ここから逸ノ城は一気に減速してしまい、低迷し始めてしまうのです。
その理由は……、ライバルは自分の体重だったんです！
腰椎椎間板ヘルニアで25日間の入院生活、体重は大幅減量！
逸ノ城の体重はその後もどんどん増え続け、平成28年９月には210㎏となり、体の重みで腰に負担がかかったせいか、腰椎椎間板ヘルニアを発症し、左半身が痺れまっすぐ歩けないほどの重症でした。
９月場所を休場し、腰椎椎間板ヘルニアの治療のため入院生活が始まりました。
入院当初は、痛みがひどく上体を起こすこともできない、眠れない、食事をすることもできず、25日間の入院で体重は200㎏まで落ちました。
退院後も入幕当時の体重目指して、炭水化物やお菓子を食べず、また禁酒もして、ついに187㎏にまで体重を落とすことに成功したんです！
「体が軽くなって動きもいい！もう少し痩せたい」とダイエット継続を宣言していました。
しかし、逸ノ城の体重との戦いは、まだまだここから始まるのです！
不調の原因はまんじゅう!?再びの体重増加で幕内最重量に！
出典：日刊スポーツ
入院生活など短期間で体重を落としたことで、筋力の低下も起きてしまったせいか、逸ノ城は土俵での不振が続いていました。
そこで、稽古やトレーニングをしながら筋肉で体重を戻していこうと決断するのです！
食べても、食べただけ動く！
その結果、平成30年５月の計量では、体重は自己最重量の225㎏となったのです！
しかし逸ノ城は、「動きは大丈夫、問題ない！」と強気の発言。
その言葉を裏付けるように、５月場所では横綱・白鵬を上手投げでひっくり返すなど殊勲の星を上げ、活躍をみせました！
逸ノ城の増量作戦は成功か？と思われていたのですが…
翌７月場所では元気が無く、強い時は豪快なのですが、押し込まれて後ろに下がり始めるとヨタヨタっと土俵を割ってしまい、明らかに体の動きの悪さが目立ち、ようやく千秋楽に勝ち越しを決めたという状況でした。
場所が終わり、この不調の原因を逸ノ城が告白したんです！
「場所前に食べ物をセーブできなかったです。今までまんじゅうはやめていたけど、今回はいいかなと思ったんです。白いご飯も。太りやすいんで。今はたぶん230㎏あると思います」
…って、ダメじゃ～ん！笑
逸ノ城の上位での活躍を待っているファンがいっぱいいるんですよ！
場所後は持病の腰痛が再発して、夏巡業を休場することになりました。
食べたい気持ちを抑えるのは大変かもしれませんが、誘惑に負けず、自分のベスト体重をみつけて、頑張って欲しいです！
大関昇進を取るか？まんじゅうを取るか？
逸ノ城のこれからの決断にかかっていると思います！
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