小さな力士が大きな力士をひっくり返す!
体重別や階級制のない大相撲の世界の大きな魅力ですね!
いつの時代にも土俵を沸かせてきた小兵力士(こひょうりきし)がいるんです。
チビッコギャングと恐れられた、鷲羽山。
速射砲のような猛烈な突っ張りの、寺尾。
技のデパートと言われた、舞の海。
皆さんの記憶にある、小兵力士は誰でしょうか?
小兵力士の爽快な相撲は、いつの時代でも心に残る名勝負が多いですね。
そこで今回は、現代の小兵力士として注目を集めている、4人の力士にスポットを当ててみました!
現代の人気小兵力士4人、石浦・照強・炎鵬・宇良をご紹介!
相撲界の力士の体格はますます大型化し、現在の幕内力士の平均身長は184㎝、平均体重は164㎏にもなっています。
現在、幕内で一番身長が高いのが魁聖の195㎝、一番体重が重いのが逸ノ城の225㎏です。
この時代にあっても、身長170㎝、体重100㎏に満たない体格の力士が活躍しています!
小兵力士が多彩な技とスピードで大きな力士を翻弄する相撲は、思わず手に汗握り、見入ってしまいますね!
現在、怪我で関取の地位から落ちてしまっている力士もいますが、関取経験者の人気小兵力士、石浦・照強・炎鵬・宇良の4人をご紹介していきますね!
足技から正攻法のスピード相撲まで変幻自在の石浦(いしうら)!
出典:日刊スポーツ
立ち合いの八そう飛びや、素早い動きでどんどん前に攻める相撲や、時として繰り出される足技に、目が離せませんね!
全身バネ!といった感じのテンポのいい動きは、一気に石浦ワールドに引き込まれます!
トレーニングで鍛え上げた、筋肉隆々の体も魅力的ですね!
【プロフィール】
- 四股名:石浦(いしうら)
- 本 名:石浦 将勝(いしうら・まさかつ)
- 生年月日:平成2年1月10日(28才)
- 出身地:鳥取県鳥取市
- 身 長:174㎝
- 体 重:116㎏
- 所属部屋:宮城野部屋
【相撲界での履歴】
- 初土俵:平成25年3月
- 新十両:平成27年3月
- 新入幕:平成28年11月(敢闘賞受賞)
- 平成29年11月十両陥落
- 再十両:平成30年1月
- 最高位:西前頭8
【略 歴】
父は相撲の名門、鳥取城北高校の相撲部監督。
小学2年の頃から相撲を始める。中学生でも相撲を続け、高校は鳥取城北高校へ進学。
日本大学に進み相撲を続けるも、卒業後は進路に迷い、オーストラリアに留学の経験も。
その後、相撲界入りを決意し、一番強い力士のいるところへと、横綱・白鵬のもとへ内弟子として宮城野部屋へ入門。
阪神淡路大震災の日に生まれた照強(てるつよし)!強靭な足腰のスピード相撲!
低い姿勢から素早く相手のふところに飛び込み、頭をつけて前まわしを取って前にグイグイと攻め込む、正攻法の小兵力士ですね!
自分より大きな力士を持ち上げ吊り出す、背筋力の凄さに仰天したこともあります!
【プロフィール】
- 四股名:照強(てるつよし)
- 本 名:福岡 翔輝(ふくおか・しょうき)
- 生年月日:平成7年1月17日(23才)
- 出身地:兵庫県あわじ市
- 身 長:169㎝
- 体 重:112㎏
- 所属部屋:伊勢ケ濱部屋
【相撲界での履歴】
- 初土俵:平成22年3月
- 新十両:平成29年1月
- 最高位:東十両9
【略 歴】
照強は、阪神淡路大震災が起きた15時間後に生まれる。
小学生時代に柔道と地元の相撲道場で相撲を始め、4年の時にわんぱく相撲の大会で2位に。
中学生時代は学校に相撲部が無く、サッカー部に所属していたが、相撲クラブで出場した全国大会でベスト16。
卒業後、相撲界入りを決意し、伊勢ケ濱部屋へ入門。
スピード出世の炎鵬(えんほう)!ニックネームは「ひねり王子」!
出典:サンケイスポーツ
脅威のスピード出世!100㎏に満たない体で、相手の正面からぶつかり、ふところに入り込み、振られても、叩かれても、バネのある足腰で粘りまくる相撲には、いつも館内は歓声が上がり続けますね!
動きが膠着した瞬間、つかんだまわしからの一瞬の捻り技に、相手力士は転倒!
キレのある相撲とルックスに人気上昇中なんですよ!
【プロフィール】
- 四股名:炎鵬(えんほう)
- 本 名:中村 友哉(なかむら・ともや)
- 生年月日:平成6年10月18日(23才)
- 出身地:石川県金沢市
- 身 長:169㎝
- 体 重:94㎏
- 所属部屋:宮城野部屋
【相撲界での履歴】
- 初土俵:平成29年3月
- 新十両:平成30年3月
- 最高位:西十両14
5才の時に相撲を始め、中学校時代には中学生相撲選手権大会で団体優勝。
高校3年生の時には、世界ジュニア選手権大会で優勝。
大学に進学し、2年、3年で世界選手権大会で二連覇する活躍。
卒業後白鵬の内弟子として宮城野部屋へ入門。炎鵬の名付けは横綱・白鵬。
入門から21連勝の記録。序ノ口、序二段、三段目と3場所連続優勝の記録も。
アクロバティックな相撲「反り技の名手」宇良(うら)!
レスリングのような姿勢から、相手のふところに飛び込み暴れまわる!かと思うと、自ら後ろ下がったりと、とにかく相手を攪乱させ、土俵狭しと動き回る宇良の相撲は、本当に目が離せません!
押されても土俵際で、驚異の粘り腰で弓なりになって残す!
相手の脇の下をするりとくぐり抜けると、反り技の名手は、たすき反り、居反りと、珍手を披露します!
とにかく、まばたき禁止のすごい相撲なんです!
【プロフィール】
- 四股名:宇良(うら)
- 本 名:宇良 和輝(うら・かずき)
- 生年月日:平成4年6月22日(26才)
- 出身地:大阪府寝屋川市
- 身 長:172㎝
- 体 重:135㎏
- 所属部屋:木瀬部屋
【相撲界での履歴】
- 初土俵:平成27年3月
- 新十両:平成28年5月
- 新入幕:平成29年3月
- 平成29年7月場所 初金星(横綱・日馬富士戦)
- 最高位:東前頭4
4才から相撲を始める。
小学校に入り、相撲と並行して柔道も始める。
中学校ではレスリング中心に活動、相撲はあまり強くなかった。
高校時代は相撲部に所属するも、強くなかったため試合にもほとんど出れず、主だった活動は無し。
関西学院大学相撲部で、1年の時、全国学生相撲個人体重別選手権65㎏未満級優勝。4年の時、無差別級3位。
卒業後、木瀬部屋へ入門。
まとめ
小兵力士の華麗な体さばきや技の切れ味、いかがでしたか?
小兵力士に話を聞くと、大きな相手に豪快に勝った時の、お客さんからの拍手は、何より一番の励みになり、嬉しいそうです。
初めは、体の大きな人を羨ましく思ったりした時もあったりしたそうですが、自分の体の小ささこそが武器なんだ!と気づいた時に、自分ならではの相撲が、取れるようになっていったそうです!
小兵力士が活躍している土俵は、華があって、歓声や拍手が一段と大きくなるのがわかりますよね!
小よく大を制す!は、やっぱり相撲の一番の醍醐味ですね!
皆さんも是非、小兵力士の土俵での活躍を楽しんでくださいね!