大相撲の力士一行が海外巡業などで団体移動する時に、飛行機を分散させることになっているんです。
「何で?飛行機が重量オーバーになってしまうから?」
さて、それにはどんな理由があるのでしょうか?
また、「飛行機の座席やトイレは狭いけど、力士は大丈夫なの?」
これもまた、心配ですよね!
今回は、力士の飛行機にまつわるさまざまなお話しをしていきたいと思います!
力士が団体で移動する時に飛行機を分散する理由は?
出典:日本相撲協会
大相撲の海外巡業などで、力士一行が飛行機に乗って移動をしないといけない時ってありますよね?
そんな時、あるひとつのルールが決められているんです!
それは搭乗する飛行機を複数機にして、力士を分散させるということなんです。
なぜかというと、一機の飛行機に全員で乗ってしまって、万が一事故に遭ってしまい、相撲協会が力士全員を失ってしまうようなことになってしまうと、相撲の本場所を開催することが出来なくなってしまいます。
そうなると国技大相撲の歴史が途絶えてしまっては大変ですので、そのような万が一の事態を想定してのことなんですね!
ちなみに横綱や大関も均等に分散させて乗ることになっています。
力士は飛行機の座席に座れるの?
力士は体が大きいですから飛行機の座席は狭くて大変そうですよね!
でも意外と130㎏くらいまでの力士は、エコノミー席でも普通に座れているようですよ。
でも、当然窮屈ではあるので、座席は非常口のところの足を伸ばせる座席を選ぶようにしているそうです。
しかし、もっと大きな力士だと座席1席で座るのはむずかしいので、2席で予約するそうです。
その時の料金は、航空会社によっても違うそうなのですが、「特別料金」という設定があって、そういう理由での2席使用の場合は、1,5人分の料金で支払うようです。
力士のような体の大きな人だけでなく、一般の人でも、大きな楽器や絵画などを機内に持ち込みたい時にも、このような「特別料金」というのが認められたりするそうです。
座席の肘掛けは上げることが出来るので、そのようにして2席を使うのですね!
出典:日本航空
以前に行われた相撲協会の海外巡業の時も、事前に1人2席分を確保して、料金は1人、1,5人分だったと聞いたことがあります。
団体の場合も、その時々で航空会社が取り決めをするのでしょうね。
公の興行の場合は、横綱・大関はファーストクラス、関脇以下の関取はビジネスクラス、それ以外はエコノミークラスと決められています。
ここでも番付格差はハッキリしているんですね!
力士が団体移動の時は、飛行機の座席の割り振りも左右の重量バランスが均等になるように決められているそうですよ。
太っている人の隣の席は細めの人とか…笑
小錦のような体重が285㎏もある力士は、それでも長時間座席に座っていることがきつくて、時々、通路にあぐらをかいて座ったりしていたと聞いたことがあります。笑
普通のサイズの人でも同じ姿勢を取り続けるのは結構しんどいですから、体の大きな人はきっと大変でしょうね!
シートベルトは締められるの?
飛行機の座席のシートベルトも力士はお腹が大きくて、ベルトが短くて止められないんですね!
そんな時は、シートベルトを延長できる「エクステンションベルト」というものが用意されていて、それを使ってシートベルトは止められるようになっています。
出典:日本航空
力士の間ではこのベルトのことを、通称「おかわりベルト」と呼んでいて、CAさんにも「すみません~、おかわりベルト下さい!」って言うらしいです。笑
力士の場合、頼まなくても持って来てくれそうですけどね!
力士は飛行機のトイレに入ることはできるの?
もうひとつ気になるのは、飛行機内のトイレですよね!
普通サイズの人でも、飛行機の中のトイレは狭く感じるくらいですから、「この狭さでは、力士は入れないよな~」と思っていたので、そのあたりを聞いてみると…
やはり狭いので、「搭乗前にあまり水分を取らないようにして、なるべくトイレに入らなくて済むようにする!」
という涙ぐましいお答えが…
でも、そんなこと言っても、こればっかりは何が起きるかわかりませんしね。
海外巡業など長時間のフライトになる時は、当然トイレを利用しないといけないわけですね。
そんな時は、真っすぐトイレに入って、扉は閉まりませんので開けたまま、スタッフの方がカーテンやバスタオルなどでガードしてくれたりするのだそうです。
そうして、用足しの後は方向転換せず、そのまま後ろ向きのまま出てくるのだとか。
ちなみ便座に座らないといけない時は、逆に後ろ向きで入ってそのまま出てくるんだそうですよ。
要は、トイレの中で体は回せないんですね。大変です!
かなりの長距離のフライトの時は、航空会社の方で、一応ポータブルトイレも用意してくれたみたいです。
ところでファーストクラスのトイレって、普通より大きいんですかね?
座ったことないんで、わかんないんですけど。
しかし力士に朗報なのは、今は飛行機にも車いすの方がそのまま入って利用できる、かなり大きめな化粧室があるものも増えてきたのだそうです。
出典:日本航空
その化粧室ならドアが大きく開いて、開放したまま使えるようにカーテンも備え付けてあるそうなので、そういう飛行機を利用できれば、力士も安心できますね!
まとめ
力士一行が飛行機で移動する時は、万が一、航空機の事故が起きた場合を想定して、力士は飛行機に分散して乗るというのは意外な理由でした。
座席も2席確保しないといけない大きな力士は、お金も人よりかかって大変ですが、航空会社も色々と考慮してくれたりするんですね。
座席のシートベルトやトイレの利用も、体の大きな力士にも色々と配慮があって、少し安心しました。
体の大きい力士は、何かと大変なんだなぁ~と。
でもやっぱり、自分が飛行機に乗る時に大勢の力士と一緒になると、ちょっと飛行機が重くなりそうで何となく心配な気持ちになってしまうんですけどね。笑