平成30年9月25日、貴乃花親方は相撲協会に退職届を出しました。
貴乃花親方は、元横綱・日馬富士による弟子の貴ノ岩への暴行事件に端を発した相撲協会との数々の対立から、協会への不信感が強まっていくばかりでした。
「平成の大横綱」は引退後、若くして理事にまでなりながら、最後は協会からの処分を受け、年寄にまで降格されることになってしまいました。
理事からの転落、さらに退職と、相撲協会から離れた今後はどのような仕事をして生活していくのでしょうか?
親方時代の役職と収入の推移を振り返りながら、今後を推察していきたいと思います。
貴乃花の親方時代15年間の役職と年収の推移を振り返る!
出典:日刊スポーツ
貴乃花の親方時代、激動の15年間を振り返りたいと思います。
相撲界の親方の階級と年収は、次のようになっています。
【親方の役職の階級と年収】
- 理事長(約2,150万)
- 理 事(約2,140万)
- 副理事(約1,900万)
- 役員待遇委員(約1,900万)
- 委 員(約1,550万)
- 主任・参与(約1,340万)
- 年寄(約1,240万)
平成29年11月場所中に発覚した、弟子の貴ノ岩に対する、元横綱・日馬富士の暴行事件をきっかけに、貴乃花親方は相撲協会とさまざまな見解の相違から対立することとなり、理事から最後は5階級降格の年寄まで下がってしまいました。
現役引退から相撲協会退職までの、主な略歴をご紹介します。
【貴乃花の現役引退から相撲界退職までの15年間の主な略歴】
- 平成15年1月場所 現役引退。
- 平成16年 正式に二子山部屋を継承、貴乃花部屋を創立。
- 平成20年 役員待遇委員・審判部副部長。
- 平成21年 役員待遇委員・巡業部副部長・警備本部副部長。
- 平成22年1月8日 一門を離脱し単独で理事選に初出馬で当選。地方場所部長(大阪)・総合企画部長を歴任。
- 平成22年5月23日~貴乃花一門結成。
- 平成24年 2回目の理事選当選。
- 平成26年 3回目の理事選当選。
- 平成28年 4回目の理事選当選 理事長戦出馬し八角理事長と争うも8:2票で落選。巡業部長。
- 平成29年11月場所中に元横綱・日馬富士による貴ノ岩への暴行事件発覚。
- 平成29年12月28日 臨時理事会において、暴行事件の調査に際し、貴乃花親方が非協力的であり、巡業部長としての報告義務を怠ったということで、理事を解任され、役員待遇委員へ降格。指導普及部副部長に。
- 平成30年 5回目の理事選に出馬するも2票しか集まらず落選。
- 平成30年2月 無許可でテレビ出演し協会批判を繰り広げ対立姿勢が明確に。
- 平成30年3月場所前 理事会、年寄総会欠席。内閣府への告発状(貴ノ岩暴行事件における協会の対応に対しての反論)。
- 平成30年3月場所 初日より無断欠勤。
- 平成30年3月場所8日目 弟子の貴公俊の仕度部屋での付け人に対する暴行事件発覚。
- 平成30年3月23日 告発状取り下げ。「一兵卒」として出直す宣言。
- 平成30年3月29日 理事会において、無断欠勤及び弟子への監督責任などの事由で年寄へ降格。審判部配属。
- 平成30年6月20日 貴乃花一門から自ら離脱し無所属へ。
- 平成30年9月25日 日本相撲協会へ退職届。
出典:東京中日スポーツ
平成22年に初めての理事選に、一門を離脱してまでトライし、見事に当選を果たした時には「貴の乱」とも言われ、相撲協会の理事に若い貴乃花親方が就任したことに、今後の協会の新しい運営に向けて大きな期待が寄せられました。
平成22年から理事になったことで、給料は140万円、年間2回のボーナスは合計で280万円、場所手当が年60万円(1,5,9月の年3回)、名跡金が年60万円、在籍手当てが年48万円、その他勤続手当(勤続年数による)などを合わせると、年収は約2,140万円ほどになりました。
その後、平成29年12月に役員待遇委員に降格処分を受け、年収は約1,900万円にまで下がりました。
さらに、平成30年3月には役員待遇委員から3階級下の年寄まで降格され、年収も1,240万円まで下がることになりました。
理事から平年寄までの降格により、年収は2,140万から1,240万円まで一気に900万円ほど下がることになるという、異例の事態となったのです。
もうひとつ協会からの収入というところでは、部屋の持ちの親方には、上記の給料以外に「相撲部屋運営費」というものが支給されています。
これは親方個人の収入になるものではなく、部屋に所属している力士の維持管理費というものになるので、部屋への収入ということになります。
【相撲部屋運営費の支給額】
- 力士養成費:幕下以下の力士1名につき年間84万円。
- 相撲部屋維持費:所属力士(関取・養成員とも)1名につき年間69万円。
- 稽古場維持費:所属力士(関取・養成員とも)1名につき年間27万円。
- 養成奨励金:弟子が関取に昇進した場合、地位に応じ支給される。(横綱…276万・大関…216万・三役…156万・平幕…126万・十両…114万)
貴乃花部屋は親方が最後の場所では、3人の関取と5人の幕下以下の力士がおりましたので、年間約1,600万円ほどの支給があったと思われます。
日本相撲協会が7月場所後の理事会において決定した規定により、すべての親方は、現在ある5つの一門のいずれかに所属しなければならなくなりました。
無所属であった貴乃花親方はただ1人、新しい所属先の一門を決定せず回答を留保していました。
その理由が、貴ノ岩への暴行事件に関し取り下げた告発状に対して、協会から、告発状は事実無根であったと認めるように要請があったが、貴乃花親方は、「事実無根とは認められない」として、真実を曲げるわけにはいかないという信念に基づき退職を決意したというものでした。
協会側の説明とは食い違う点もあり、真実は定かではないところもありますが、貴乃花親方が相撲協会を退職したということだけは事実として残りました。
この退職により貴乃花親方は、当然ながら部屋の運営も廃業となるため、弟子も全員手放すこととなり、相撲協会からのすべての収入を失うことになりました。
貴乃花の退職後の仕事や今後の収入源は?
貴乃花は退職後の会見時に、今後も相撲とは携わっていく旨の発言をされていました。
現在、貴乃花部屋にある土俵をそのまま残して、相撲普及のための活動に使用したいということでした。
貴乃花部屋は、平成28年6月に東京都中野区本町から、現在拠点としていた、江東区東砂に転居してきました。
この部屋は賃貸物件として月額約70万円ほどで使用しているので、このまま部屋を使用し続けるのであれば、この家賃の支払いは、毎月発生していくものになりますね。
相撲協会を退職し、収入が無くなった今、この部屋をどのように維持していくのでしょうか?
相撲部屋として運営されているのであれば、タニマチさんなどに手助けをしてもらうことも出来ると思いますが、それも退職された今となっては難しいと思われます。
何らかの収入を得ないといけないことになりますが、どの様な道が考えられるのでしょうか?
貴乃花が退職後に考えられる仕事は?
- テレビやラジオなどへの出演(ゲスト・コメンテーターなど)
- 子供相撲教室などの運営
- 全国の社会人・大学・高校・中学などの相撲部のコーチや監督
- 全国の相撲道場のコーチや監督
- 講演会・イベントへの出演
- AbemaTV(インターネット相撲中継)解説
- 政治家
などが考えられるのではないでしょうか?
相撲部屋へのコーチなどは、現実問題として少し難しいような気がします。
あるのであれば弟子の移籍先である、千賀ノ浦部屋なら親方との意志の疎通もありますので考えられるかもしれませんが、実際のところ、千賀ノ浦親方も貴乃花も、お互いが気を遣い合ってしまいそうなので、これもやはり難しいかもしれませんね。
相撲中継の解説もNHKの地上波での出演は、相撲協会との折り合いもあるのでかなり厳しいと思いますが、インターネット中継のAbemaTVの相撲中継ならいずれ時を置けば、解説として出てきてくれる可能性はあるかもしれません。
しかし、AbemaTVの解説席にファンが集まってしまう騒ぎになりそうな心配もありますね。
いずれにせよ、貴乃花ほどの知名度があれば、どんな形でも仕事はあると思いますし、今後の収入面も問題はないのではないでしょうか?
弟子たちの移籍に伴うトレードマネーは?
前述の通り、貴乃花部屋にいた力士は親方の退職により、全員が千賀ノ浦部屋に移籍することになりました。
相撲界は通常、一度入った部屋から他の部屋へ力士をトレードすることはありません。
親方の死亡や退職による場合だけなんですね。
しかしこのような場合に、力士が他の部屋へ移籍するときは、トレードマネーが発生すると言われています。
先ほど述べた通り、貴乃花部屋の8人の力士に対しては、協会から相撲部屋運営費として約1,600万円ほどが支給されていたわけです。
今回の場合、3人の関取(貴景勝・貴ノ岩・貴源治)も含まれているため、引き取り先の部屋としても、強い力士が来てくれることで、稽古の質もさらに良くなることも考えられますし、今後の部屋の発展には大きな利益をもたらす人材になるということなんですね。
そのようなことから、ここまでの人材を育てた側には、移籍先からトレードマネーが動くというわけです。
金額は貴乃花と千賀ノ浦親方の双方が話し合いで決めるそうなので、明確な金額に決まりは無いようです。
何にせよ、移籍した力士が気持ちを切らさず頑張っていってくれることを願いたいです。
景子夫人の仕事は?
出典:産経新聞社
貴乃花の収入ということを考えると、景子夫人の存在を外して考えるわけにはいきませんね。
景子さんは、元アナウンサーという職の利を生かし、平成28年3月から㈱ル・クールという会社を立ち上げ、「河野景子のことばアカデミー」という話し方教室を開いています。
事業内容は他にも、
- 美容品のプロデュース/販売
- 健康関連商品プロデュース/販売
- イベント企画
- カルチャーアカデミー企画
- 出版・映像
など、多岐に渡っています。
他にも月に何本もの講演会やイベントへの出演などもあり、収入面での下支えどころか、現在は大黒柱になっている感じですよね。
景子さんが自立した方であるため、貴乃花の今回の退職の決断に対しても賛同できたのではないでしょうか。
相撲協会を退職し、一個人となった花田光司さんが、今後どのような仕事を生業に、人生を歩んで行かれるのかを見守りたいと思います!
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