相撲豆知識

大相撲の本場所で休場しても優勝した力士は過去に2人!それは誰と誰?

大相撲の本場所は15日間の長い戦いです!

本場所中に怪我をしたり病気をしたりして、途中休場しなくてはならなくなってしまうことも、残念ながら多々ありますね。

そんな休場というアクシデントが起きてしまっても、優勝をしてしまったということが、過去にはあったんですよ!

今回は、歴史的にも滅多に無い、そんな休場と優勝にまつわるお話しをしていきたいと思います!

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本場所を休場しても優勝したことのある力士は誰?

 

大相撲が15日間での優勝制度になってから、本場所で休場をしたにもかかわらず、その場所を優勝したという力士が、今までに2人いるんです!

それは誰で、どの様な経緯だったのでしょうか?

 

昭和48年11月場所 横綱・輪島が12勝2敗1休で優勝!


出典:時事通信社

 

昭和48年11月場所、横綱・輪島は12日目までを全勝とし、すでに、1敗も2敗の力士もおらず、3敗に横綱の琴桜と関脇の北の湖がいるという独走状態でした!

しかし輪島は、この12日目の貴ノ花戦で右手人差し指と中指の間の付け根を裂傷するという怪我を負ってしまいました。

翌13日目の出場が危ぶまれましたが、怪我をした指2本を包帯とテープでグルグル巻きに固定して出場しました。

13日目、前日まで3敗だった北の湖が天龍に敗れ、琴桜も貴ノ花に敗れ、共に4敗となったため、輪島は自分の取組を待たずして優勝が決まったんですね!

その後、輪島は北の富士と対戦しましたが、負傷していた右手はまったく使えず敗れ、12勝1敗となりました。

ちなみに輪島はここまで27連勝中でしたが、この敗戦で連勝も27でストップとなりました。

輪島は、怪我の状況が相撲が取れる状態で無いことと、13日目の夜から39度の発熱も伴い、すでに優勝も決まってしまったこともあり、14日目から休場することになったんです。

14日目を不戦敗、千秋楽も休場ということで12勝2敗(1敗1不戦敗)1休という成績でこの場所を終えたのでした。

14日目、千秋楽と休場して相撲を取っていない力士が千秋楽の表彰式に姿を見せるという、15日間の優勝制度が始まって以来の珍事となったのです!

 

【昭和48年11月場所13日目 輪島×北の富士戦】

出典:YouTube

 

平成元年3月場所 横綱・千代の富士が14勝1敗で優勝!


出典:日刊スポーツ

 

平成元年3月場所、横綱・千代の富士は14日目に横綱・大乃国を破って初日から14連勝とし、27回目の優勝を決めました!

しかし、この14日目の取組で千代の富士は左肩を脱臼し相撲を取れる状態では無かったため、千秋楽を休場することとし不戦敗となり、この場所を14勝1敗(1不戦敗)で終えました。

千秋楽は休場ですので相撲は取らなかったものの、表彰式には脱臼した左手をお腹にテープで固定した姿で登場しました。

天皇賜杯は右手一本で肩に担ぐようにして受け取り、万が一、賜杯を落とすことのないように、武蔵川親方(元横綱・三重ノ海)が、賜杯を一緒に支え付き添うように受け取ったという、異例の表彰式だったんですよ。

千代の富士の場合は、千秋楽を休場し不戦敗ということでしたので、残されている記録は14勝1敗となっており、休場という記録は付いていませんが、この1敗は休場として相撲を取っていないということなので、2例目ということになりました!

 

【平成元年3月場所14日目 千代の富士×大乃国戦~千秋楽表彰式】

出典:YouTube

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休場した力士が優勝しても、もし表彰式に出られないときはどうするの?

 

過去2例の休場力士が優勝した場合は、輪島、千代の富士の両力士とも怪我は負っていましたが、自力で表彰式に出られる状態でしたので、休場後も表彰式には本人が来ることができました。

しかし、今までに前例はありませんが、休場力士が優勝をしても、その力士が表彰式に出られないような怪我や病気であった場合はどうなるんでしょうか?

その場合は、優勝力士の師匠が代行して表彰式に出て賜杯などを受け取ることになると思われます!

相撲協会も、このような事態はあまり想定していることでは無いと思うので正確な規約は無いと思うのですが、もし今度、このようなことが起きたら、そのときに見てみましょう。笑

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まとめ

 

休場した力士が優勝したという事例は、15日間の優勝制度が出来てから、長い歴史の中でもわずか2例しかない異例の出来事でしたね!

輪島も千代の富士も、その当時、強かった力士が優勝争いを独走して優勝を決めた後の、最後の不慮の出来事ということもわかりますね。

2人とも、怪我をした取組で勝ち、優勝を決めたところも共通しています。

これから先も、そうそう起きる出来事ではないと思いますが、大相撲トリビアのひとつとして、是非、覚えておいていただけたらと思います!

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